家族が亡くなった直後は、葬儀対応と並行して、死亡届の提出から相続税の申告まで、期限の異なる多くの手続きをこなす必要があります。全体像を時系列で把握しておくことが、抜け漏れを防ぐ第一歩です。

時系列チェックリスト

期限

主な手続き

7日以内

死亡届の提出、火葬許可証の取得(死亡診断書は10枚程度コピーしておくと後の手続きがスムーズ)

10〜14日以内

年金受給停止の届出(厚生年金10日・国民年金14日)、世帯主変更届、健康保険・介護保険の資格喪失届

できるだけ早期に

遺言書の有無の確認(自筆証書遺言は家庭裁判所の検認が必要)、金融機関への死亡連絡、相続人・財産の調査

3ヶ月以内

相続放棄・限定承認の検討と家庭裁判所への申述

4ヶ月以内

被相続人の準確定申告

10ヶ月以内

遺産分割協議の完了、相続税の申告・納税

3年以内(目安)

相続登記(2024年義務化)、遺留分侵害額請求(知った日から1年以内が原則)

口座凍結と「仮払い制度」に注意

金融機関に死亡の事実を伝えると口座は凍結され、遺産分割が終わるまで原則として引き出せなくなります。「凍結前に引き出しておこう」という対応は、他の相続人とのトラブルや税務調査での指摘につながるおそれがあるため避けるべきです。当面の生活費や葬儀費用が必要な場合は、遺産分割前の相続預金の払戻し制度(仮払い制度)を利用しましょう。

全体の流れをつかむコツ

数ある手続きの中でも、「相続人の確定」と「財産の全体像の把握」は、遺産分割協議や相続税申告など、その後のすべての工程の前提になります。この2つを早い段階で終えられるかどうかが、10ヶ月という期限内にすべてを収められるかを左右します。

実務のポイント

相続手続きは「いつまでに」「どこで」「何を」行うかが手続きごとにバラバラで、自力で全体を管理するのは負担が大きい作業です。特に相続税申告が必要な見込みがある場合は、準確定申告や財産調査の段階から専門家に関与してもらうことで、後工程がスムーズに進みます。